20世紀社会主義崩壊後のロシア経済は,数字にみる限り一面では発展途上国化しつつあり,「移行と開発の経済学」の形成が急がれている。本書はその方向性と新パラダイムの展開について,グローバリゼーションの進展及びその対抗関係にある経路依存的アプローチに焦点をあて,従来の経済学及び社会科学体系を問い直す形で提起する。