本書は、カンボジアの近代化、和平の導入に尽力された今川幸雄元駐カンボジア特命全権大使への追悼論文集。各分野の専門家が、カンボジアの近代化と社会変容、クメール・ルージュ裁判、フン・セン統治下の民主主義、遺跡エンジニアリング、クメール染色の美、カンボジアの国旗・国歌、教育支援についての論文、コラムを通じて、カンボジアの近代化の歴史と未来、そのための課題について明らかにする。

主要目次

• 序章（阿曽村邦昭）
• コラムⅠ 悠々と流れる大河メコンと私（今川幸雄）
• 第１章 カンボジアの遺跡エンジニアリング―和平と復旧復興のマスタープラン―（遠藤宣雄）
• コラムⅡ クメール染織の美とクロマー（遠藤宣雄）
• 第２章 カンボジアの近代化―東西陣営の谷間にあるカンボジアの立場―（今川幸雄）
• コラムⅢ シハヌーク国王とカンボジアの近代化（高橋宏明）
• 第３章 カンボジアの近代化と社会変容（稲田十一）
• コラムⅣ カンボジアの国旗―しばしば変わった国旗だがアンコール・ワットは不変（吹浦忠正）
• 第４章 カンボジアのクメール・ルージュ裁判（高橋宏明）
• コラムⅤ カンボジア王国国歌：それは復活の歴史（新藤昌子）
• 第５章 フン・セン統治下のカンボジアの民主主義（後藤文男）
• コラムⅥ カンボジアの教育に関するあるNGO からの報告（秋尾晃正）