現代日本の組織における従業員に対する管理は,個人としてのパフォーマンスを要求する人材マネジメントと,従業員の生活領域に配慮するワーク・ライフ・バランス支援が同時に求められる,複雑な状況を呈している。本書は,こうした管理の影響のもとで,従業員が人材であり生活者でもある自らのアイデンティティをどのように形成しているのかを示したものである。