本書は、21世紀以降の中国鉄鋼業における構造的変動を、「生産システム」「企業」「産業」という3つの次元から解明し、中国政府の産業政策がその過程で果たした役割を論じる。国家主導、過剰生産、環境問題といったステレオタイプで語られがちな中国鉄鋼業の実態に迫り、その複雑で多面的な姿を浮き彫りにする。