歴代ローマ教皇の権勢とヴァティカン機密文書

大泉光一 著

定価 2,530円(税込)本体2,300円
四六判上製 328頁
ISBN 978-4-8309-5111-4(4-8309-5111-7)
2021年1月25日発行
分類:歴史
在庫あり

世界13億人のカトリック信徒の指導者ローマ教皇は、キリストの弟子、聖ピエトロ以来2千年近く歴史的に世界中の諸国家や民衆に隠然たる影響を及ぼしてきた。本書に登場する世界史上の著名人が歴代のローマ教皇に宛てたヴァティカン機密文書館(ASV)に所蔵されている門外不出の自筆の文書は、それぞれの時代の知られざる政治、経済、社会、外交面における闇の世界史を浮き彫りにする。

主要目次
  • 第1章 昭和天皇裕仁とローマ教皇の交誼―昭和天皇、教皇ピオXII世の教皇就任を祝う書簡で相互の友情と交誼を誓う―
  • 第2章 コロンブスのアメリカ大陸発見とその領有権を巡る教皇アレクサンデルⅥ世の勅書―諸大陸を2つに分断した教皇勅書の権威―
  • 第3章 駐ドミニカ共和国教皇大使が教皇ピオIXに宛てたコロンブスの遺骨発見に関する調査報告書―コロンブスの遺骨を巡る謎を追う―
  • 第4章 モンゴル帝国第3代皇帝グユク・ハーンと教皇インノケンティウスIV世の確執―グユクがローマ教皇に宛てた前代未聞の勅書とは―
  • 第5章 イングランド王ヘンリーVIII世の離婚許可の嘆願書
  • ―85人のイングランド議会議員、ローマ教皇にヘンリーVIII世の婚姻の解消を求めて嘆願書を送る―
  • 第6章 イングランド国王チャールズⅠ世が教皇インノケンティウスⅩ世に宛てたラテン語書簡(1645年10月20日付ロンドン発信)―チャールズI世がローマ教皇インノケンティウスX世に宛てた寵臣グラモーガン候の信任を求めた自筆署名書簡―
  • 第7章 中国・南明朝第4代皇帝「永暦帝」の嫡母「定聖慈粛皇太后」(孝正皇后)がローマ教皇に救援を懇願した書簡
  • 第8章 奥州王伊達政宗がローマ教皇パウルスV世に宛てた親書―書簡に隠された極秘事項とは―
  • 第9章 伊達政宗宛ローマ教皇グレゴリウスXV世のラテン語書簡の下書き(1623年5月27日付ローマ発信)(A.S.V., Arm. 45, Grego XV an. III, fol. 80b, n.99)―政宗に強く受洗を求め、伊達領内に「キリシタン共和国」の建設に期待―
  • プロローグ 《歴史研究の真髄》―「史実」(歴史的事実)と「物語」の峻別を!―