「ドル化」政策の検証

星野智樹 著

定価 3,520円(税込)本体3,200円
A5判上製 192頁
ISBN 978-4-8309-4981-4(4-8309-4981-3)
2018年4月15日発行
在庫あり
様々な研究領域を織り交ぜ論点に迫る!

米ドルに法貨規定を与える「ドル化」政策において、決済がどのように行われるのか、現金通貨、預金通貨、中央銀行預け金はいかなる性格をもつのか、市中銀行や中央銀行は存続するのか、米ドルがどのように獲得されているのか、を主な論点としその内実を検証。通貨論、世界経済論、米国経済論、発展途上国経済論、地域研究等の研究領域を織り交ぜ論点に迫る。

主要目次
  • はしがき
  • 序章 本書における課題設定
  •  第1節 「ドル化」政策の概要
  •  第2節 「ドル化」政策をめぐる概念と先行研究
  •      ─どのように「ドル化」政策は捉えられてきたのか
  •  第3節 本書における課題設定
  • 第1章 「ドル化」政策導入の経緯
  •  第1節 問題の所在
  •  第2節 「ドル化」政策導入の経緯
  •  第3節 米国側の反応
  •  第4節 小括
  • 第2章 「ドル化」国における通貨概念
  •  第1節 問題の所在
  •  第2節 「ドル化」国における決済制度
  •  第3節 「ドル化」国における市中銀行の機能および預金通貨
  •  第4節 「ドル化」国における通貨概念
  • 第3章 「ドル化」国の中央銀行
  •  第1節 問題の所在
  •  第2節 「ドル化」国の中央銀行の基本的機能
  •  第3節 個別国における独自機能
  •  第4節 「ドル化」国の中央銀行の限界
  •  第5節 小括
  • 第4章 「ドル化」国の対外経済関係
  •      ─国際収支分析を通じた米ドル流出入の検討を中心に
  •  第1節 問題の所在
  •  第2節 「ドル化」国における国際収支の「見方」
  •  第3節 エクアドルの対外経済関係
  •  第4節 エルサルバドルの対外経済関係
  •  コラム 移民送金をめぐる諸論点
  •  第5節 パナマの対外経済関係
  •  第6節 小括
  • 終 章 「ドル化」国における通貨制度の実態
  •  第1節 「ドル化」国における通貨制度の実態の総括
  •  第2節 「ドル化」国出現における米ドルや米国の役割
  •  第3節 政策論としての「ドル化」政策
  • 補 論 「ドル化」政策と対比しうる事例
  •      ─金本位制およびカレンシーボード制度,欧州共通通貨
  •       ユーロ,ユーロ・ダラー市場