原子力発電企業と事業経営
東日本大震災と福島原発事故から学ぶ

小笠原英司・藤沼司編著

定価 3,520円(税込)本体3,200円
A5判上製 218頁
ISBN 978-4-8309-4905-0(4-8309-4905-8)
2016年7月20日発行
在庫あり
原発問題から現代社会の基本構造を炙り出す!

原発が存在することの重大性を、どのように受け止めるべきか。福島原発事故を「マネジメントの失敗」と捉えるならば、経営学は「原発問題」の検証に積極的な役割を果たす責任がある。本書は「専門家と生活者の新たな協働」という視点に立ち、経営哲学、電力産業論、組織論、情報論、財務論、会計学の立場から多角的に接近を試みた共同研究である。

主要目次
  • 第一章 科学技術時代における「専門家」と「生活者」
  • ―原発問題に接近するための基礎概念―(小笠原英司)
  • 第二章 専門化社会における「安全・安心」確保の問題
  • ―「専門家と生活者の協働」構築への予備的考察―(藤沼 司)
  • 第三章 原子力「安全神話」をめぐる考察(野中洋一)
  • 第四章 システム信頼の逆機能に関する試論
  • ―言説分析による解釈を手掛かりにして―(木全 晃)
  • 第五章 リスク・コミュニケーションの現状とその可能性
  • ―「福島原発事故」の社会的合意形成を目指して―(石井泰幸)
  • 第六章 原子力発電の安全性に係るアカウンタビリティへの接近
  • ―東日本大震災後の東京電力の事例の解釈を通じて―(坂井 恵)
  • 第七章 災害時における地域金融機関の行動(森谷智子)