「企業価値」――この言葉が注目を浴び，価値を高める企業経営のあり方が問い直されている。本書は，企業が価値を創造するための経営について，経営スタイル，資本市場，人材育成などの観点から分析し，産学協同研究や事例研究（ケース・スタディ）を通して理論の実践への応用を意図しつつ，価値創造のマネジメントのあるべき姿を提示する。

主要目次

• <主要目次・執筆者（日本学術振興会経営問題第108委員会）>序文［中井透］　第１部　価値創造の理論　（第1章　価値創造経営の理論［河野大機］／第2章　価値創造経営のモデルにおける組織価値［対木隆英］）　第2部　経営スタイル（第3章　起業促進政策と新しい会社法［小松章］／第4章　グローバル経営と価値創造―日本企業の２つの価値基準を中心に―［井沢良智］／第5章　日本型価値創造と環境経営―エコデザインの役割について―［柿崎洋一］）　第３部　資本市場と財務（第6章　価値創造経営と敵対的TOBの防衛［中井透］／第7章　ストック・オプション採否の決定要因に関する実証分析［三輪晋也］／第8章　企業価値と企業の資本構造再編戦略［市村誠］）　第４部　組織構造と人材育成（第9章　日本型ビジネス教育による人材育成と価値創造経営―論点と課題―［上林憲雄］／第10章　日本型人事管理の変化と不変―上場製造業の人事部長を対象としたサーベイ・リサーチから―［平野光俊］）　第５部　事業価値の評価（第11章　企業の価値創出と技術評価・事業価値評価［村松司叙］／第12章　リアルオプションとゲーム理論の融合による投資評価［渡辺隆裕］／第13章　情報産業における事業領域の設定［浅井澄子］　第6部　事例研究（第14章　価値創造経営：ある加工食品メーカーの事例研究［佐藤善信］／第15章　ビジネスモデルの変革と価値創造―㈱東京ドームの事例―［松尾睦］）